この2日間の海プラ会議、G7も環境省も都も数値目標決まらず

2018年9月19日から21日にかけて、今後日本の海洋プラスチックごみ汚染対策に影響を及ぼすであろう会議が、3つ立て続けに開催された。

しかし、どの会議も削減の数値目標も決まらない上、至急削減する必要があるという委員のコンセンサスが得られたかさえも疑問がある。

1つは9月19日から21日までカナダで開催されたG7。最も期待していた会議だったが、6月に署名拒否した日米に配慮してか、数値目標は盛り込まれなかった(時事通信、毎日新聞)。

2つ目は環境省の中央環境審議会循環型社会部会プラスチック資源循環戦略小委員会。前回欠席の高田先生が今回は出席し、頑張って意見を言ってくれたようだが、おそらく多勢に無勢。参考にされた事業者の資料を見ても、バイオプラスチックや生分解性プラスチック、容器のプラスチック量のわずかな削減・・など技術でカバーしようとするものばかり。根本的な対策や、実質的な削減の必要性の話につながる資料はJEANの資料のみ。これでは削減目標値の設定は難しい。

3つ目は東京都の廃棄物審議会のプラスチック部会。傍聴した知人によると、これが特にひどかったようだ。例えば、散乱ごみ対策としてのごみ箱設置や、レジ袋はゴミ袋としても使える・・などのような、何年も前から各地で幾度も議論され、既に解決された話がまた蒸し返されたとのこと。国立環境研究所の田崎氏が新委員に加わったことから、これから都の廃棄物審議会は多少前進するのでは?と期待するが・・・やはり多勢に無勢か?

<参考>

毎日新聞(2018.9.20)「海洋プラごみ削減で連携へ G7文書案、数値目標なし」↓

https://mainichi.jp/articles/20180920/k00/00e/030/251000c

JIJI.COM(2018.9.21)「排出削減推進で合意=海洋プラごみ問題-G7会合」↓

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018092100204&g=eco

環境省「平成30年9月19日 中央環境審議会循環型社会部会プラスチック資源循環戦略小委員会(第2回) 議事次第・配付資料」↓

http://www.env.go.jp/council/03recycle/y0312-02b.html

東京都「平成30年9月20日 会議次第 東京都廃棄物審議会 プラスチック部会(第1回)」↓

http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/basic/conference/resource/tokyo/index.files/300920plastic.pdf

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