日本の弱体化はもはや否定する人がいないほど、ひどい状態だ。経済だけでなく、文化も含めた全般だ。なぜこれほど弱体化したのだろう?
最も大きな理由として、「教育」にお金をかけなかったことが挙げられるのではないか。
優秀な人材が海外へ逃げ出すようなことは日常茶飯事で起きている。
大学だけでなく、義務教育や高校の現場でも教員数は足りていない。教員への各種締め付けも厳しいと聞く。当然、そのしわ寄せは生徒たちにいく。
防衛費よりも教育や子育て関連など、未来につながる事業に予算を割くべきではないかと思う。

旧「環境にやさしい暮らしを考える」のブログです。持続可能な暮らしに関連するニュースや、気になった環境情報を紹介します。専門は環境経済学です。
日本の弱体化はもはや否定する人がいないほど、ひどい状態だ。経済だけでなく、文化も含めた全般だ。なぜこれほど弱体化したのだろう?
最も大きな理由として、「教育」にお金をかけなかったことが挙げられるのではないか。
優秀な人材が海外へ逃げ出すようなことは日常茶飯事で起きている。
大学だけでなく、義務教育や高校の現場でも教員数は足りていない。教員への各種締め付けも厳しいと聞く。当然、そのしわ寄せは生徒たちにいく。
防衛費よりも教育や子育て関連など、未来につながる事業に予算を割くべきではないかと思う。
クジラは「全大陸の森林生態系と同等の炭素を環境から除去していた」ことが明らかになった。
論文が、専門誌「トレンズ・イン・エコロジー&エボリューション」に15日、発表されたそうだ。
クジラが大量のオキアミを食べ、オキアミに由来する鉄分のある排泄物を出すことによって、植物プランクトンブルームが発生。それが大量の炭素を吸収してくれるのだそう。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/11/post-97409.php
https://www.cnn.co.jp/fringe/35197517.html
気候変動にも役立つ上、まさに生態系の要だ。
クジラといえば、小学校の給食で出たり、脂身部分は夕飯の味噌汁の具材にもなっていた。
子どもの頃によく飲んだ味噌汁は、角切りされた黒い皮付きの脂身とナスが一緒に入れられていて、我が家の夏の定番メニュー。父の大好物だった(私も好きだった)。
ピンク色のクジラのベーコンも懐かしい味だ(これは少し苦手だった)。そういえば、小学校で強制的に食べさせられた肝油もクジラ由来だったかもしれない。
これほどお世話になったクジラだけれど、20年程前にダイオキシン汚染が話題になった際、クジラにダイオキシンが蓄積していると聞いて、それ以来食べていない。
今でも時々食べたくなることはあるが、気候変動の見地からも、生物多様性の見地からも、クジラを食べてる場合ではないようだ。部位によっては今でも必要な部分はあると聞くが、それは死んで漂着したクジラで賄えばよい(今は原則そのまま埋め立て)。
やはり捕鯨はもうやめた方がよさそうだ。
先日の土曜日、国立国会図書館へ行った。
電車を乗り継いで頑張って行ったにも関わらず、利用を断られた。
理由は「抽選」だからとのこと。
確かにコロナ時代に突入してから長い休館の後、抽選制が始まった。最初は腹立たしいほど厳しく、なかなか当たらなかったが、だんだん人数制限が緩和され、応募したら100%当選した。しかも4時以降は抽選に応募していない人でも入館を許されるようにもなった。
その抽選制も「withコロナ」時代になってから、とっくに解除された、と思っていた。
驚いて受け付けの人に聞いたところ、解除されたのは平日の午前午後と土曜の午前で、土曜の午後だけは抽選制が続いていたという。とんだフェイント・・、意味がわからない。
なぜ土曜の午後だけ?と聞いたら、混むからとのことだ。
しかし、土曜の午後に国会図書館が本当に混むのだろうか?小中学生の行く地域の図書館ならば、土曜の午後や日曜は混むかもしれない。しかし、国会図書館は目的をもった大人以外行くことはないし、土曜は閉館時間も早いから、それ程混むとは思えない。
日曜が休館だからその前に、と駆け込みで土曜に行く人はいるかもしれないが、利用者には調べ物をする会社員も多い。土曜の午後に本当に利用者が密集するのだろうか?
土曜の午後にそれほど混むような所ならば、日曜だって利用者が多いだろうに、日曜はハナから休館だ。
全国旅行支援で旅行は奨励しているのに、図書館は抽選・・ておかしくないですか?
世界的に木質バイオマス発電が大きな問題になっている。先日のNGOのセミナーによると、EUでも問題になっているとのこと。
バイオマス発電は、カーボンニュートラルというトリックで、日本ではまだ持ち上げられているが、いずれバームオイル発電と同じ道をたどりそうだ。
11月1日に営業運転を開始した三隅火力発電所2号機も石炭に木質バイオマスを10%混焼する(日経.2022.11.1)。
カーボンニュートラルの計算式のおかげで、石炭よりカロリーが低いはずの木質チップを混ぜるほど額面上は「高効率」発電が実現できる。
木質バイオマス発電が増えれば増えるほど、森林破壊も温暖化も生物多様性減少も進んでしまう。
<三隅火力発電所の参考>
日本経済新聞(2022.11.1)「中国電力、三隅火力発電所2号機の営業運転を開始」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC013E50R01C22A1000000/
ジュビロ磐田が、スタジアム内で使用する紙コップをLIMEX製に変更するそうだ。
https://www.jubilo-iwata.co.jp/newslist/detail/?nw_seq=8561
リユースカップに変更するならばわかるが、なぜプラスチックに石灰石を混ぜ込んだライメックスに変更する必要があるのか?さっぱりわからない。リユースでもなければ、生分解性でもないし、バイオマスでもない。つまり、最近よく聞く「3R+Renewable」の最後のRenewable(再生可能)でさえないのだ。
紙は木から作られるバイオマス製品だから、当然木を使う。ライメックスはプラスチックと石灰石の複合品だから、木を使わない。そんな当然のことを、さも変更したことがエコであるかのように宣伝する理由が理解できない。
日本にも、リユースカップを利用しているサッカースタジアムはある↓
https://www.reuse-network.jp/case/soccer/
変更するならばリユースカップに変更してほしかった。残念。
「古着でワクチン」は、ワクチンを免罪符に、罪悪感なしでごみを捨てられるシステムではないか、と疑っている。
3300円払うと、Tシャツが100枚も入るキットが送られてくるとのこと。それに古着を入れて送ると、海外へ送られ、現地の雇用にも役立つそうだ。
さらに、同団体のウェブサイトによると
「「古着deワクチン」を注文するだけで、認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会を通じて開発途上国の子どもたちにポリオワクチンが届けられ、一口につき5人の命を救うことができます」
とのこと。
しかし、ポリオワクチンの値段は1人分20円ほどだろう。5人分で100円だ。差額の3200円は送料と人件費ということか?
それならば、3300円をそのまま途上国へ送り、支援する方がよいのでは?と思う。
利用者は、断捨離してさらに寄付もできた、とよい気持ちになれる。
しかし、以前と違い、今は途上国には古着が余っているだろう。アフリカやフィリピンに古着を寄付すると、喜ばれた時代が確かにあった。
近年はファストファッションが激増し、そこそこの品質の新品の衣類が世界中に出回っている。よい古着を本当に困っている貧困層に直接寄付するならばよいだろうが、たいていの古着市場は既に飽和状態だ。
余りすぎて、古着が野外でプラごみの山を築いている地域もある。古着の多くは合成繊維製で、プラスチックだ。
同団体は「ジャパンSDGsアワード特別賞」も受賞しているようだ。しかし、本当にSDGsに貢献したい人は、古着を送って断捨離するよりも、まず服を頻繁に買うのをやめる必要があると思う。
先日美容院でひどい目に遭った。長い爪で頭を引っ掻かれたのだ。
洗髪というより、まさに頭皮を引っ掻かれた感じ。痛みのあまり椅子から飛び上がってしまった。
「痛い!」というと、「では力を入れないようにします」とのこと。それからしばらくは撫でるような洗い方に変わった。「気持ちの悪いところはありませんか?」と聞かれ、全体に気持ち悪くて仕方がなかったが、一刻も早く帰宅して洗い直したかったので「ありません」と答えた。
本人には爪で引っ掻いたという意識は皆無だったようで、彼女曰く私の会員カードに「シャンプーは弱めに、と書いておきますね」だと・・。
私は弱めのシャンプーが好きなわけではなく、単に爪が痛かったのだ。指の腹で強めに洗ってもらえるならそれでいい。そう説明しつつ、ふと彼女の手を見たら、爪に赤や黒のマニキュアが施されていた。
以前、きれいなネイルアートをしたやはり爪の長い人にシャンプーされたことがある。その人は自分の爪の長さをわかっていたようで、爪が当たらないように洗髪してくれた。それでも時々爪が当たり不快だったが、苦情をいうのもはばかられ、ガマンした。
しかし、先日の美容師さんは、自身の爪の長さに無自覚・無頓着。思い切り爪を立てた。
職業柄、非常にマズイと思うが、マニキュアにはフタル酸エステル類も入っている。
フタル酸エステル類には内分泌かく乱(環境ホルモン)作用がある。本人の健康にも悪いけれど、もしその人に小さい子どもがいたらもっと悪い。フタル酸エステル類は、子どもの脳に損傷を与えるとか、早産を引き起こすとか、早死にリスクに関与しているなど、さまざまなことが指摘されている。
さらに、もしその子が男の子だとしたら、まさに「生殖危機」だ(これについては、シャナ・H・スワン著『生殖危機』(原書房, 2022年)をご参照ください)。
ネイルアートを楽しみたい人は、美容師になるべきでない。さらにいえば、子どもを産み育てたい人や、子どもと一緒に暮らしている人は、マニキュアをすべきでない。
仮にフタル酸エステル類フリーのマニキュアがあったとしても、代替品の安全性は証明されていない可能性が高い。
『生殖危機』の著者、スワン博士の講演を聴いた。
博士によると、6万を超える化学物質のうち、直接テストされたものは250しかないそうだ。
これでは生殖危機が起きても当たり前に思える。
また、よくいわれる「精子半減」は欧米諸国の話で、日本を含む東アジアやアフリカ諸国ではもっと状況が厳しいようだ。
レジュメによると、欧米諸国の精子濃度は1973年から2011年の間に52.4%減少しているが、アフリカ諸国では1965年から2015年の間になんと73%も減少している。
世界98%の国で少子化しているそうだが、日本を含む東アジアの少子化の実態はすさまじい。
もちろん、少子化の原因は環境ホルモンだけでなく、ストレスやたばこなどのライフスタイルなども原因だが、それらがそれぞれどの程度寄与して現在のような結果になったのかはわからないという。
わかっていることは、注意すべき内分泌かく乱物質(環境ホルモン)は、フタル酸エステル類、ビスフェノール類、有機フッ素化合物、農薬、そして難燃剤。
いずれも現状では、完全に排除するのは難しいものばかりだが、なんとかしないと大変なことになる。
とりあえず個人でも出来る対策としては、プラスチックを電子レンジで加熱しないことや「焦げ付きにくいフライパン」を使わないこと、できるだけ有機野菜を選ぶことなどか。フタル酸エステル対策としては、マニキュアをしないこと、香り付き製品を避けること、フタル酸エステルフリーと書かれていない消しゴムを使わないこと、市販のホースを使った水を安易に飲まないことなども有効だろう。
リチウムイオン電池の自治体回収が全国的に広がっている(日経2022.8.29)。
自治体にとっては、これ以上火災が増えてはたまらないから、回収したくなる気持ちはよくわかる。
しかし、このようなものの回収に税金を使うことが、腹立たしくてならない。
小型充電式電池は、もともと生産者責任の下、電気店などで回収されることになっているはずだ。
回収店舗が少ないため、一般にはあまり認識されていないようで、ついそのまま自治体が回収するごみに出す人が多い。そのため、発火事故が後を絶たない。
町田市でも、まだ完全に復旧していない。先月、清掃工場を見学した際も、火災現場がまだ生々しい状態で残っていた。
リチウムイオン電池を使用する製品は、医療機器などを除き、生活必需品よりも嗜好品や贅沢品が多い。
スマホを頻回に取り替えたり、ゲーム機を買い換えたりする人の尻拭いを税金でさせられているような気がしてならない。
小型家電リサイクル法がどうしようもない法律なので、この手のことが起きるのだろうが、リチウムイオン電池などを使用している製品は、生産者責任によるデポジット制度で、税金を使わずしっかり回収してほしい。
日経新聞(2022.8.29)↓「リチウムイオン電池の廃棄 事故防止へ分別回収が拡大」
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO63833440Z20C22A8EAC000/
スコットランドで8月15日、生理用品の無償提供を義務づける法律が施行されたとのこと。
「生理用品(無償提供)法」の対象は、生理用品を必要としているあらゆる人とのことだ。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1601T0W2A810C2000000/
アメリカでは、「タンポン税」と呼ばれる、ナプキンや月経カップなどの生理用品にかかる州の消費税を廃止しようという動きがあるそうだ。
既に13の州でタンポンやナプキンの消費税が廃止されているという。
https://toyokeizai.net/articles/-/611918?page=2
日本では現在、一部の自治体が無償配布を行っているが、期間限定だったり、「なくなり次第終了」だったり、あるいは手続きが必要だったりするケースが多い。
薬局が自主的に店頭に張り紙をし、無償で配布している頭の下がる店も見かけるが、「生理の貧困」問題を解決するには国レベルでの対策が必要だろう。