自宅から出るマイクロファイバーを減らす洗濯法

自社の商品が環境に与える影響に配慮する企業は少ない。そんな中、パタゴニアの取組には頭が下がる。

同社は、カリフォルニア大学の環境微生物学者パトリシア・ホルデン博士の指導のもと、研究プロジェクトを委託。その結果「マイクロファイバー汚染とアパレル産業」がまとめられた。

その結果などをもとに、マイクロファイバーを減らす洗濯方法を考える手掛かりとなりそうなことをあげて見た。

1.縦型(トップローダー式)洗濯機はドラム式(フロントローダー式)に比べ、7倍以上のマイクロファイバーを発生させる。縦型洗濯機を使う人は特に注意が必要。我が家の洗濯機は縦型なので、クズ取りネットのクズをよく取り、破れていないかもチェックしている。

2.できるだけ目の細かいネットに入れる。できればマイクロファイバー対応のパタゴニア製洗濯袋「グッピーフレンド」がよい。筆者は目の細かいしっかりした洗濯ネットを二重に使うなどしているが・・効果は不明。おそらくパタゴニア製と同じようなナイロン製がしっかりしていてよいと思われる。ヘタなものを使うと、洗濯ネット自体がマイクロファイバーの排出源になる。

3.安物の合成繊維の衣服は買わない。品質の低いフリースは、品質の高い製品(パタゴニア)に比べ、約170%多くマイクロファイバーが抜け落ちるそう。

4.乾燥機をできるだけ使わない。ガーディアンの記事によると、アメリカの水道水にマイクロファイバーが多いのは、野外に直接排気する衣類乾燥機が普及しているためではないかとのこと。日本の家庭用衣類乾燥機は、その仕組みによりけりだが、繊維クズをフィルターである程度除去できるタイプも多いようだ。しかし、コインランドリーの乾燥機は排気用ダクトを外に出し、野外に直接排気しているため、アメリカの衣類乾燥機同様、マイクロファイバーを野外に放出している可能性が高い。

他にもいろいろあるだろうが、とりあえず合成繊維の衣類は上記4点を念頭に洗濯すれば多少はマイクロファイバーの発生を防げるかもしれない。

できるだけ自然素材の衣類を購入するに越したことはないが、すべてを自然素材にするのは結構難しい。特に冬用は、ウール100%の手入れが面倒で、つい自宅で洗えるポリエステルやアクリルなどとの混紡に手が伸びる。

せめて、問題の多いポリウレタン製は避けたいと思いつつ衣類を選ぶが、最近は避けようがないほど多くの衣服に入っている。友人はこれについて「劣化の早いポリウレタンを入れるのは、早く買い換えさせるためのメーカーの戦略ではないか」と言っているが・・・そう勘ぐりたくなるほど、最近多くの衣類にポリウレタンが数%は入っている。

(補筆)

イオンでオーガニックコットン100%のタートルネックのセーターを見つけた。今年の冬はこれで乗り切れそうだ。

<参考>

patagonia「海の極小プラスチック繊維について私たちが知っていること」↓

https://www.patagonia.jp/blog/2016/07/what-do-we-know-about-tiny-plastic-fibers-in-the-ocean/

ガーディアンの記事(2107.9.6)Plastic fibres found in tap water around the world, study reveals;
https://www.theguardian.com/environment/2017/sep/06/plastic-fibres-found-tap-water-around-world-study-reveals

 

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