「マスバランス方式」は新手のグリーンウォッシュか

「バイオマスを●%使っています」ではなく、「バイオマスを●%割り当てています」と表示された製品が増えてきた。

新手のサギかと思ったら、「マスバランス方式」の国際認証を取ったもののようだ。

国際認証とはいえ、民間の営利企業の認証だから、この機関との約束を破ったところで法的には何のお咎めもない。そのため、いかなる解釈もでき、グリーンウォッシュの温床にもなるらしい。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC091RP0Z00C24A9000000/

要は、実際に使用しているバイオマスを、表示の仕方次第で、実際より多く見せることが可能だということ。

「プラスチック・オフセット」とか「プラスチック・ニュートラル」にも感心したが、次から次へといろいろ考えるものだと思う。

プラ国際条約、米のプラ生産制限支持で日本置いてけぼり

年内に概要が決まる予定のプラスチック国際条約の最大の争点は、プラスチック生産を制限するかどうかだ。

これまで、日本もアメリカも「各国の事情を考慮すべきだ」としてプラスチックの生産制限に消極的だった。しかし、ここへきてアメリカが態度を一変。欧州連合(EU)などに同調した。

おかげで、日本はこれ以上、生産制限に反対できなくなる。あと生産制限に反対する国は中国やサウジアラビアなど。

バイデンーハリス政権は最近、使い捨てプラスチックを減らすため、積極姿勢を示している。

https://www.whitehouse.gov/briefing-room/statements-releases/2024/07/19/fact-sheet-biden-harris-administration-releases-new-strategy-to-tackle-plastic-pollution-takes-action-to-reduce-single-use-plastics-in-federal-operations/

以下、一部抜粋(機械翻訳)

「バイデン・ハリス政権は、2027年までにフードサービス事業、イベント、包装から、および2035年までにすべての連邦事業から使い捨てプラスチックの連邦調達を段階的に廃止するという新しい目標を発表しています。このコミットメントは、連邦持続可能性を通じてクリーンエネルギー産業と雇用を触媒するというバイデン大統領の大統領令と、使い捨てプラスチック製品の調達を段階的に廃止することを含め、2050年までに純ゼロ調達を達成するよう連邦政府に指示する大統領の連邦持続可能性計画に基づいています。フードサービスにおける使い捨てプラスチックの代わりに、再利用可能、堆肥化可能、および高リサイクル可能な製品を選択することで、新しい目標を達成することは、大統領令に基づく機関の義務をさらに促進します。」

2035年までにすべての連邦事業から使い捨てプラスチックの連邦調達を段階的に廃止するとのこと。もっと前倒ししてほしいが、方針のない日本よりマシそうだ。昨日のテレビに映っていた自民党の会議では、卓上に相変わらずペットボトルが並んでいた。

自民党には、ペットボトルに違和感を持つ人はいないのだろうか。

人工芝:三菱地所が丸の内で危険な社会実験 都庁の都民広場でも

三菱地所は7月25日(木)~ 8月18日(日)まで、丸の内仲通りに人工芝を敷き、社会実験をおこなった。

都会に緑の空間を求めたい気持ちはわかるが、人工芝を敷き詰め、色だけ緑。これではオアシスどころか、ヒートアイランドを激化させるだけだ。人工芝は夏は連日60度を超えるので。

しかも、人工芝にはPFASが含まれているので、アメリカでは人工芝を禁止する自治体が相次いでいる。

2019年から実施とのことだが、来年からは絶対にやめてほしい。

https://www.mec.co.jp/news/detail/2024/07/10_mec240710_msp

また、都民広場でも人工芝を敷くのが恒例行事になっているらしい。

今年も人工芝を敷くと聞いているが、昨年と同じだろうか?

昨年の様子↓

https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2023/09/22/02.html

東京都は、都庁周辺にテラス空間や都民広場などを整備する「都庁周辺の空間再編計画(素案)」を公表したとのことだが、もしかすると人工芝を恒久的に敷くつもりではなかろうか?

まさかとは思うが、神宮外苑再開発や葛西臨海水族園の整備事業などを押し進める都知事のことだから、何をするかわからない。

もし、人工芝を敷くならば、周辺地域のPFAS汚染とヒートアイランドはますます加速されてしまう。

最近の研究では、PFASは皮膚からも吸収されるそうだ↓

https://www.newsweekjapan.jp/stories/lifestyle/2024/07/post-105208.php

「最も広く使用されている17種類のPFASについて実験を行い、うち15種類が皮膚を通じて吸収されることを確かめた」ということは、人工芝に触れただけでも多くのPFASが体内に入るということだ。

街路樹などを伐りたいだけ伐って、色だけ緑にするため地面に人工芝を敷きつめるのは、本当にやめてほしい。

ウォルマートなどがレジ袋のグリーンウォッシュで訴えられる

米ミネソタ州で、ウォルマートとレイノルズ・コンシューマー・プロジェクトがプラスチック袋(レジ袋)で訴えられた。

リサイクルできないにもかかわらず、リサイクルできるかのように錯覚させ、販売した。

両社は、合計216,670ドルを支払うことに合意したとのこと。これには、バッグの販売で得た利益の100%、州の弁護士費用、その他の金銭的救済が含まれている。さらに、州内で2年半販売が禁止される。

禁止期間終了後に販売する場合は、「リサイクル不可」とラベル付けする必要がある。

ニューヨーク大学ロースクールのプラスチック訴訟トラッカーによると、このミネソタ州の訴訟は、2015年以来、主にプラスチック業界を標的にした市民または環境団体によって提起された約4ダースもある訴訟の1つだそうだ。

日本でも、市民がリサイクルできると信じて自治体回収に出す資源物のなかに、リサイクルできていないものが相当数あるはず。日本の市民や環境団体もここまでやれば、日本でももう少し使い捨てプラスチックが減るかもしれない。

フランス、ガラス容器のデポジット制度を一部地域で試験導入

フランスの脱プラ政策は世界トップだ。オリンピックでのペットボトル販売を禁止した。代わりに無料給水ポイントを14箇所に設置した。

コカコーラなどのスポンサーも協力したそうだ。「大会期間中は再利用可能なボトルと200以上のソーダファウンテン(清涼飲料水を供給する機械)を提供」とのこと。https://www.parasapo.tokyo/topics/107947

さすがだ。東京オリンピックでは、ペットボトルはコカコーラなどの大手スポンサーへの忖度から、禁止できなかった。

パリ市長と小池都知事の環境意識の差が現れている。

そのフランスで、ガラス容器のデポジット・リユース制度の試験導入が、2025年5月から開始される。

汚染者負担の原則に基づき、メーカーが資金提供した団体が、「食品小売の様々な規模の1200店舗を通じて、デポジット料と引き換えにガラス容器を回収し、洗浄の上でメーカーに供給する」とのこと。期間は18ヵ月だが、お金をかきて大規模に行うので、おそらく延長されるだろう。

デポジット額は20-30ユーロセントになる予定。

ガラスびんだけではないようだが、どんな容器になるか楽しみだ。

米コロラド州でも人工芝禁止が決定 州内すべての土地でNG

アメリカではPFASを理由に人工芝を禁止する州が増えている。

コロラド州でも今年5月、禁止が決まった。

https://www.jetro.go.jp/biznews/2024/07/e3312aa51fcac115.html

「2026年1月1日以降、州内のいかなる土地にも、PFASを使用した人工芝を設置することを禁止する」とのこと。

業界は2026年までにはPFASを使わない人工芝を開発しようと躍起になっているようだが、すべての過程で使わないのは難しそうだ。

しかし、いずれPFASフリーの人工芝を作ることができるかもしれない。PFASを禁止の理由にせず、マイクロプラスチック発生を理由にしてくれたら、人工芝を永久に追放できるのに・・と思うと、少し残念だ。

それにしても、PFASに甘い日本では、これからもPFAS入り人工芝を使い続けるつもりだろうか。

オランダ、健康と環境に配慮し人工芝を段階的に廃止

オランダでは、スポーツフィールドの人工芝に別れを告げ、代わりに天然芝にする準備ができているそうだ。

https://ministryofsport.com/the-netherlands-to-phase-out-artificial-turf-over-health-and-environmental-concerns/

これは、人工芝に充填されるゴムチップの有害性の研究に起因するとのこと。

オランダのサッカークラブで実施された研究によると、研究に関与した60のクラブのうち、58のクラブで使われていたゴムチップに、発がん性物質が含まれていた。

発がん性物質の濃度は、消費者製品で許容されるものよりも1.5から3.7倍のレベルだったという。ゴムチップには砒素、ベンゼン、カーボンブラック、重金属、鉛、水銀などの有害な元素が含まれ、他にも発がん物質が含まれていた。

また、オランダの男子プロサッカーリーグのトップディビジョンであるエールディは、2025-26シーズンの開始までに人工芝フィールドを禁止することを決めたとのこと。

人工芝では、下半身のケガが増加するため、天然芝への切り替えは有益だそうだ。

https://www.yahoo.com/news/prominent-soccer-league-bans-problematic-063000318.html

オランダは、健康と安全上の理由から天然芝やハイブリッドピッチを支持している。

ロサンゼルスでも、人工芝の禁止可能性を調査

カリフォルニア州では2023年、地方自治体が人工芝を禁止することができるように、州法を改正した。

その後、同州のミルブレーとサンマリノは人工芝禁止に踏み切った。

先月、同州ロサンゼルス市議会のエネルギー環境委員会は、人工芝禁止を視野に、人工芝の健康や環境への影響を調査するための研究を承認した。これにより、人工芝使用による悪影響が人工芝のメリットを上回るか、検討されることになる。

要するに、人工芝に含まれるPFASやその他の化学物質の悪影響が、水使用量の減少という人工芝のメリットを上回るかどうかを調べることになるようだ。

メーン州のPFASに関する法律、人工芝は2029年から禁止

米メーン州のPFASに関する法律が更新された。

新たな法律では、意図的にPFASを添加した以下のような製品を販売禁止とした。

・2023年1月1日発効:カーペットまたは敷物、ファブリック処理

・2026年1月1日発効:クリーニング製品、調理器具、化粧品、デンタルフロス、生理用品、繊維製品(例外あり)、スキーワックス、布張りの家具、容器

・2029年1月1日発効:人工芝、屋外用アパレル(ただし、PFASで作られたことが表示されていればOK)

・2032年1月1日発効:メーン州で販売されている意図的にPFASが添加された製品(使用が避けられないものは除く)など

・2040年1月1日発効:冷房、暖房、換気、空調または冷凍装置など

2029年までにPFASを含まない人工芝が開発されるだろうか?

<出典>

https://www.maine.gov/dep/spills/topics/pfas/PFAS-products/

バーモント州のPFAS規制、人工芝も対象

バーモント州ではすでに、食品包装、カーペットや敷物、シミや防水処理剤、スキーワックスなどの一部の家庭用品や商業用品についてPFAS禁止措置を講じていたが、今年5月30日に制定された新しい法律により、禁止対象のPFAS含有製品が大幅に拡大。人工芝も対象になった。

https://martenlaw.com/news/state-action-on-pfas-expands-with-bans-labeling-and-reporting-requirements

この記事によると、同州は2026年1月1日から、下記の製品に意図的にPFASを添加することを禁止するそうだ。

・アフターマーケットの汚れと耐水性処理
人工芝
・調理器具
・化粧品
・食品包装
・失禁防止製品
・子ども用品
・生理用品
・敷物、カーペット
・スキーワックス
・繊維製品

なお、同州では、「規制対象PFAS」の定義も改正され、以下のものが含まれる:

(A)製造者が意図的に製品に添加し、製品において機能的または技術的効果を有するPFAS

(B)製品または製品成分中に、全有機フッ素で測定して50ppm以上のPFASが存在すること

他州でも規制が進んでいるので、今後アメリカではPFAS入り製品が減りそうだ。

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