ファミマの環境対応:スプーンなど有料に。「ファミマのレシートにはビスフェノール類が入っていなかった」

ファミリーマートはスプーンやストローなどを今月29日から有料化する。

価格は4円から6円。まずは全国にある直営店およそ100店舗を対象に始め、全国およそ1万6000店に順次、広げるそう。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240119/k10014327161000.html

ファミリーマートの「脱プラ」対応は、セブンなどに比べ進んでいる。やはりカトラリーは有料にするか、EUやカナダなどのように原則禁止にすべきだ。

そういえば、先日参加したTウォッチの環境ホルモンセミナーで、感熱紙のビスフェノール類の話があった。

日本はビスフェノールAがそうそうにやめたが、代わりにビスフェノールSを使ったというのは有名な話だが、ビスフェノールSの毒性もビスフェノールAとそうは変わらない。

そのため、その講師が所属する団体ではあちこちの感熱紙レシートのビスフェノール類を調べたそう。

その結果、大手コンビニの中では、ファミリーマートのレシートにビスフェノールAもSも含まれていなかったという。ただそれが、調べたそのファミマの店舗だけのことなのか、ファミマ全体なのかはわからないとのこと。

スーパーは、調べた店すべてでビスフェノール入りレシートが使われていたが、自治体の施設の感熱紙レシートは、ビスフェノール類を使っていない自治体も多少あったらしい。

感熱紙を使っている限りビスフェノール類から逃れられないと思っていたため、それまで普通紙に印字されたレシート以外はこわごわ触れていた。しかし、ビスフェノール類フリーの感熱紙もあるというのは朗報だった。

もし、ファミリーマート全店でビスフェノール類フリーのレシートを使っているならば、もっとファミマ広報部は宣伝すべきだ。

今日から相模原市の人工芝軟式野球場がオープン

今日(2024.1.20)から相模原スポーツ・レクリエーションパーク内の軟式野球場がオープンする。

それに伴い、昨日は一般解放日だった。

https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/kurashi/shisetsu/sports/baseball/1029781.html

見学したところ、内野にも外野にも人工芝が敷設され、黒ゴムチップが大量にすき込まれていた。

同じ施設内の人工芝グラウンドの芝に比べ、芝片はツンツンしてなく平面的で長め。周囲に飛び散っていた芝片を拾い、長さを測ったら6.5センチもあった!

黒ゴムチップは少し小ぶりで、サイズはさまざま。古タイヤか、それとも車のドアパッキンの端材だかをグラインダーにかけたような形をしていた。ヘッドスライディングをしたら、細かい破片を吸い込みそうだ。

魚もゴムチップを食べてしまうそうだから、被害は人間だけに留まらない。

こんなものを何トンも環境中にまき、環境を汚染して、地球生態系は本当に大丈夫なのだろうか?心配だ。

EUは昨年、人工芝のゴムチップを「意図的添加のマイクロプラスチック」であるとして、販売禁止を決めた。現在、猶予期間中だからまだ販売されていると思うが、おそらくもう製造は縮小されているだろう。日本も早急に手を打たないと、大変なことになるのではないか。

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シエラクラブ、米メリーランド州でデポジット制度に関する法案を起草

メリーランド・シエラクラブが、デポジット制度法案を起草しているそうだ。法案はまもなく提出されるとのこと。

https://bnnbreaking.com/world/us/maryland-activists-propose-bottle-deposit-system-to-enhance-recycling/?eType=EmailBlastContent&eId=6cae144f-60cf-4ef9-a917-f14397808cc6

シエラクラブは、全米50州に支部を置く環境保護団体だ。

https://kotobank.jp/word/シエラ・クラブ-169266

頑張れ、シエラクラブ!日本の環境団体も、ここまで力があれば良いのだけれど・・。

アイルランド、2月1日からデポジット制度開始

アイルランドでは、予定通り2月1日から飲料容器のデポジット制度が開始される。対象となる飲料容器の種類は、プラスチックとアルミ、スチールの3種類だ。ガラスは除外された。

サイズは150mLから3リットルまで。150mL以上500mL以下のデポジット額(保証金額)は15セントユーロ、500mLを超える容器は25セントユーロになる。

デポジット付き容器にはロゴが印字されている。印字のない容器は、返金を受けることができない。牛乳などの容器はデポジット制度の対象外だ。

容器の返却場所は、販売店やスーパーなど。自動回収機に破損していない空き容器を入れると、レジで換金できるバウチャーが発行される仕組みだ。自動回収機でなく、店頭に持ち込んだ場合でも、容器が破損していないことを確認後返金されるという。

ガラス容器に関しては従来通りのルートで回収されるそうだ。

EU指令後、EU域内ではデポジット制度を導入する国が相次いでいる。

参考↓

米ニューハンプシャー州、生産者責任の下 デポジット制度法案進行中

アメリカ・ニューハンプシャー州では今年、デポジット制度の新たな法案が進められている。

下院法案1636は、プログラムを監督する生産者責任組織(PRO)を設立し、飲料生産者と流通業者を貢献メンバーとした。

制度を運営する費用は政府機関ではなく、生産者が負担するものとする。

法案の提案者の1人であるシェリー・ダジー・ローズ州下院議員は、「政府がシステムを設定して管理する従来のモデルは、とりわけ予算の制約上、ニューハンプシャー州では効果的ではない」と述べているそうだ。

https://www.sentinelsource.com/state_news/new-bottle-bill-shifts-responsibility-to-beverage-producers/article_e59a57d5-77c5-5163-89d8-0180aae5ac7e.html?eType=EmailBlastContent&eId=6cae144f-60cf-4ef9-a917-f14397808cc6

30年前に導入されたデポジット制度には生産者責任の考えが含まれていないものもあったが、これからのデポジット制度は当然、生産者責任の下で行われるべきだ。ニューハンプシャー州の法案に、生産者責任の考えが取り入れられたのは当然だろう。

福島みずほ氏、公式サイトに北陸電力の回答書を公開

福島みずほ氏が1月8日付けで、北陸電力に志賀原発に関する質問をファックスした。その回答が公式サイトで公開されていると聞き、見てみた。

クリックして85546cc3ce019c08cfbd25969de0ae4c.pdfにアクセス

変圧器から油漏れしたり、原発施設内に段差ができたりしたようだが、大事故には繋がらず本当に良かった。

福島氏にとって北陸電力は因縁の相手。10年程前、北陸電力に志賀原発の視察要請をしたところ、「脱原発の方、視察お断り」と断られたという。

http://www.asahi.com/special/energy/OSK201209050039.html

その因縁の相手は、今回はさすがに「脱原発の方には説明しない」とは言わずに、事故についての質問に一応答えたようだ。

地震で原発にトラブル それでも志賀原発の再稼働方針は「変わらない」

今回の地震で北陸電力志賀(しか)原発(石川県志賀町)施設にトラブルが生じた。しかし、被災地を視察した岸田首相は記者団に原発再稼働について問われ、新規制基準に適合すると認められれば「地元の理解を得ながら再稼働を進める方針は全く変わらない」と答えたそうだ。

https://www.asahi.com/articles/ASS1G5VF3S1GUTFK008.html

しかし、今回の地震でも原発に「想定外」が起き、変圧器が故障した。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/302420

もし、稼働中に地震が起きていたらどんな惨事になっていたか、とゾッとし、停止中で良かったと安堵した人は多いはずだ。

それにも関わらず、再稼働方針は変わらないとする岸田首相は、再稼働に期待する経団連に配慮しているのだろう。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/20231128/3020017144.html

経団連がリードする日本は、破滅の道を歩んでいるのではないか。経済界が必死で再稼働させたがるのは、このままでは電力会社に運転経験のない従業員が多くなり、原発を稼働させることができなくなると心配しているせいもあるようだ。

https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/358659

こんな「想定外」の地震ばかり起きる国で、原発を稼働したがっている人たちは、次の事故はどうせ自分の死後だろうとタカをくくっているのではないか、自分さえ儲かれば次世代などどうでも良いと思っているのではないか、と勘ぐりたくなる。

温暖化で山火事多発、地球は「負のスパイラルに」 加えてバイオマス発電所の火事も多発

今日の日本経済新聞によると、火災による世界の森林焼失面積は、過去20年間で約2倍になったそうだ。特にカナダは昨年の山火事で、経済活動で排出する3年間分の温暖化ガスに匹敵する17万トンものCO2を放出してしまったとのこと。

https://env-eco.net/wp-admin/post.php?post=7447&action=edit

「既に地球は負のスパイラルに陥ったのかもしれない」という。

一方、日本国内では、木質バイオマス発電所の火災が相次いでいる。理由は木質ペレットにあるらしい。含水率が低いはずのペレットでも、自然発火の原因になるようだ。

石炭火力発電所ではこの手の事故は起きないというのは、皮肉な話だ。

日本経済新聞(2024.1.12)「相次ぐバイオマス発電所の火災 木質燃料に潜むリスク」↓

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC195F60Z11C23A2000000/

相模原の川魚のPFAS濃度は、中国産アサリよりも高い

東京新聞によると、相模原市東部を流れる道保川(相模川の支流)の上流から約3.5キロ地点で捕った魚やアメリカザリガニのPFAS濃度を調べたところ、カワムツの肝臓に1キロ当たり14万ナノグラム、身には同2万9000ナノグラムものPFASが含まれていた。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/302128

1週間に身を8g食べれば「健康リスク」もあるというレベルだという。8gということは、刺身にしたら1切れの半分も食べられない計算だ(刺身1切れは15から20g)。

昨年、Food Safety Citizen` Watch No.78,(2023.10.27)に掲載されていた中国産アサリの水煮は1450から3678ng/kg、同じく中国産アサリを使った「あさり飯の素」が5132ng/kgだったことを考えると、相模原産の川魚はさらに高濃度だということだ。

昨年調べられた水煮やあさり飯の素は、いずれも中国産のアサリを使い日本企業が日本国内で販売しているものだ。アサリがPFASに汚染されたのは、渤海に流れ込む河川の上流でのフッ素化学工場を含む工業地帯からの排水が原因だと推定されていた。

しかし、一緒に調べられた国産の「活アサリ(三重県産、北海道産、愛知県産)」はそれより1桁濃度が低かったため、「活アサリを食べれば大丈夫」と楽観していた。

ところが、地元の川魚のほうが、心配していた中国産アサリの水煮より1桁から2桁濃度が高かったのだ。

原因は、南橋本に立地している工場の排水だろうか?それとも??

この記事を読んだ後、図書館へ『これでわかるPFAS汚染』(原田浩二編著、合同出版)を借りに行った。昨年末に出たばかりの本で図書館にはまだなかったため、買ってほしい本としてリクエストしようとしたが、「購入するかどうかはわからない」と言われた。

https://www.godo-shuppan.co.jp/book/b636379.html

相模原市の図書館には、最新のPFAS情報を「PFASにおびえる市民」に提供する義務がある、と思うのだが。

<補筆2024.3.8>

相模原市立図書館がようやく『これでわかるPFAS汚染』を購入した。他の人からのリクエストもあったようだ。感謝!

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相模原市、今年度の地下水と河川のPFAS濃度を公表。南橋本の汚染源はどこ?

気付かなかったが、今年度(2023年度)の相模原市の地下水と河川のPFAS濃度が発表されていた。

https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/kurashi/1026489/kankyo/1026503/jyokyo/1023819.html

昨年同様、最も濃度が高いのは南橋本の地下水だ。1400ng/Lと突出している。昨年は1500ng/Lだったから、多少マシになったのか、それとも誤差の範囲なのだろうか。

相模原市の場合、以前新聞に書かれていたように、各地で検出されるPFOSとPFOAの比率が明らかに異なっているから、汚染源は複数だと考えられる。PFOSが優勢な地域の汚染源は米軍補給廠などが由来の泡消火剤だと思われるが、南橋本の汚染源はどこかの工場だろう。

PFASを使う工場はどこなのか。市は汚染源を把握し、指導しているのか。もし、市がまだ何も手を打っていないとしたら・・恐ろしい。

市が測定するPFASはPFOSとPFOAのみだが、昨年11月に第一種特定化学物質に指定することが閣議決定された「PFHxS若しくはその異性体又はこれらの塩」も調べて欲しい。少なくとも、市内の飲み水だけでもPFHxSを調べるべきではないか。

安心な水道水の享受は、住民の権利のはず。

横浜市の水道水の検査項目を見ると、PFHxSも昨年度から追加された。神奈川県も県内3カ所の浄水場でPFHxSを調べているようだが、これだけでよいのか不安が募る。