北九州市、市立学校で脱ストロー

北九州市が、学校給食の牛乳パックについていたストローをなくすために、パックを少し改良した。手で開けて、そこに口を付けて飲む方式。

ここまでするならば、びん牛乳にすればよいのに、と思うけれど、いろいろ理由はあるのだろう。

これで市内で年間約1500万本のストローを使わずに済むようになるそうだ。

ストロー廃止は2022年度から。年間約7トンのプラスチックごみが減るとのこと。

牛乳パックはどうなるのだろうか?ごみになるのか?それともリサイクルされるのか?やはり牛乳ビンに変えてほしかった。そうすればごみも出ない。洗びんの際に水が多少汚れるかもしれないが、それはリサイクルしても同じだ。燃やせばごみ量は約1割の焼却灰になるが、NOxやCO2など気体のごみがでるし、資源も無駄になる。

<参考>

日本経済新聞(2021.7.16)「北九州市、プラスチックストロー廃止 市立学校給食で」↓

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJC157VX0V10C21A7000000/

キリンとローソンも0.2円でペットボトル回収、実証実験開始

キリンホールディングスとキリンビバレッジとローソンは、ペットボトル減容回収機によるペットボトル回収の実証実験を、7月15日からローソン横浜新子安店で開始するそうだ。

ペットボトル5本でPontaポイント1ポイントが付与されるとのこと。

1ポイントが要らない人は、その分の1円を国土緑化推進機構に寄付することができる。

セブン・イレブンの自動回収機も1本当たり0.2円だから、金額は同じだ(でも回収機の構造が多少セブンのとは違っているようで、こちらの機械ではペットボトルがノシイカのように圧縮される)。

海外のデポジット制度による飲料容器の自動回収機でも「寄付」を選ぶことができる。もちろん、デポジット制度による回収であれば、最低でも1円などという低い金額ではないが、結構寄付を選ぶ人も多いと聞く。

ペットボトルを使ったことによる罪悪感が、寄付することで帳消しになる気がするするから、寄付はよいアイディアだと思う。

しかし、1本0.2円で散乱ごみは減らない。メーカーは「ボトルtoボトル」のために質のよいペットボトルが必要なのであれば、潔くデポジット制度をやればよい。そうでなければ、ペットボトル飲料など売らないでほしい。

やはり自治体はペットボトル回収からもう手を引くべきだ。自治体が手を引けば、メーカーももっと回収に本腰を入れるのではないだろうか。5本も売っておいて、たった1円で回収しようなどというのは、メーカーは虫がよすぎる。

<キリンとローソンの自動回収機についての参考>

食品産業新聞社「キリンとローソンがペットボトル回収を促進、独自の回収機を店頭設置、飲料業界はプラスチック循環を加速」↓

https://www.ssnp.co.jp/news/beverage/2021/07/2021-0716-1812-16.html

日本ではなぜ柔軟剤を使う人が多いのか?

 以前、柔軟剤について調べていた際、ドイツでのアンケート結果の資料を読んだ。それによると、ドイツで柔軟剤を使用する層は、テレビコマーシャルに洗脳されやすいタイプの人たちで、低所得者や低学歴者に多い、という結果であった。

日本では、特に若い層に柔軟剤使用者が多いようだが、所得や学歴には無関係で、高所得者も高学歴者もこぞって柔軟剤を使っている。

日本人はドイツ人に比べ、コマーシャルで洗脳されやすいタイプの人が多いようだ。(ちなみにフランス在住の人に聞いたら、やはり柔軟剤を使う人は多くないそう。なぜ要らないものにお金を払う必要があるのか?とのことだ)

同調圧力が強い日本では、テレビで宣伝されていることをそのまま信じ込み、「他の人が使っているならば、自分も使わなければ」と思ってしまう人が多いのだろうか?

柔軟剤も毎日使えば安くない。石鹸洗剤を使えば合成洗剤と違ってゴワゴワしないから、柔軟剤を使う必要はない。昔と違って、石鹸洗剤は液体のものもあり、粉石鹸が苦手な人にも使いやすくなった。わざわざ合成洗剤を選び、ゴワゴワするからといって、百害あって一利あるかないかわからない柔軟剤を使って、自分や家族だけでなく近隣の人たちにまで「香害」の原因になるマイクロカプセルなどをばら撒く理由はない。

柔軟剤の多くには合成香料を内包したマイクロカプセルが入っている。マイクロカプセルはマイクロプラスチックの一種で、衣類についたそれは香りとともに、目に見えない小さなプラスチック片を大気中にまき散らしている。吸い込んだ人は化学物質過敏症を発症する危険性だけでなく、他の病気を背負い込む可能性も大きい※。

マイクロカプセルを家庭用品に使用することは早急にやめてもらいたい。メーカーの良識に期待したい。

※(2022.10.9付記)『脳神経内科』93巻2号(2020.8)に掲載されている「大気汚染と認知症」によると、PM2.5などの大気汚染は認知症と関連があるそうだ。ということは、マイクロカプセルやその破片が空気中に飛散していれば、それを吸い込むことで認知症になるリスクも高めてしまう可能性があるということだ。

セロハンで脱プラできるらしい

気になっていたセロテープ。セロハン部分も接着剤部分もどちらもプラ系だと思っていたが、そうではないようだ。

セロハンテープのセロハンは木材などの植物から作られ、土壌中で速やかに分解されるそうだ。紙に近いが、紙としてのリサイクルはできない。

ニチバンによると、セロハンテープの接着剤は天然樹脂とのことで、プラスチック系のテープであるOPPテープと違って、接着剤部分もプラスチックではないという。

ムダに使うつもりはないが、これからは少し安心してセロテープを使えそうだ。

ニチバン「セロハンテープとOPPテープの違い」↓

https://www.nichiban-cellotape.com/difference/

トレー問題を過小評価すべきではない

朝日新聞で、トレー問題をシリーズで記事化している。それはとてもありがたいのだが、どうも影響が過小評価されているのではないかと心配だ。

発泡スチロール製トレーは、発泡スチロール部分だけが問題なのではない。上にかけられているラップも問題なのだ。

家庭用は塩ビラップ以外のものも多いが、業務用は塩ビラップが多い。健康への悪影響は、発泡スチロール(ポリスチレン)も怖いが、塩ビも怖い。

最近では発泡スチロールトレイが少しペットボトルのリサイクル品に代わってきていて、透明のPET製トレーもよくみかける。

発泡スチロールよりは多少安心な気もするが、やはりそれも油断できない。

サミットのようなトレーを減らすスーパーの取組は大歓迎だ。近所にサミットはないので、他のスーパーでもぜひ取り組んでほしい。(もちろん、容器を持参するから量り売りしてほしいが、次善の策として)

発泡スチロールの健康への悪影響については海外ではいろいろ指摘されている。マイクロプラスチック化しやすいから、環境への影響も大きい。環境中に散らばると、雨水を含んでしまうため蚊が培養されると聞く。

多くの国や地域で食品容器としての使用規制が既に始まっている。日本も早急に規制してほしい。

朝日新聞の記事↓

第1回「お肉の下のトレーは消える? 「いいね」までの長い戦い」↓

https://www.asahi.com/articles/ASP6X5DPJP62ULEI00K.html?iref=pc_rensai_article_short_1273_article_1

第2回「スーパーの悩みから生まれたノントレー機 昨年は爆売れ」↓

https://www.asahi.com/articles/ASP6X5DRVP62ULEI00W.html?iref=pc_rensai_article_short_1273_article_2

第3回「トレー回収箱、スーパーの半数に ゴミ箱にされたあの頃」↓

https://www.asahi.com/articles/ASP6X5DVLP68ULEI003.html?iref=pc_rensai_article_short_1273_article_3

第4回「トレーがなくなると何が変わる? プラごみ問題は奥深い」↓

https://www.asahi.com/articles/ASP6X5DYTP6RULEI00D.html?iref=pc_rensai_article_short_1273_article_4

RKB毎日の「香害」放送、よかった!

RKB毎日がとてもよい香害の放送をしてくれた。
短いけれど、とても的確だ。

EUのマイクロカプセルの規制動向もよくわかる。

ドイツ在住の知人によると、ドイツでは柔軟剤が日本ほど使われていないせいか、香害はほとんど問題になっていないそうだ。

日本ではなぜこれほど柔軟剤が一般的になってしまったのだろう?やはりテレビコマーシャルの影響だろうか?コマーシャルによる洗脳は怖い。要らないものでも、必要だと思い込まされてしまう。

EUでの規制目的は「香害」防止ではなく、あくまでも意図的に添加するマイクロプラスチックを規制することだ。

日本も早くマイクロプラスチックの意図的添加を規制してほしい。日本には、スクラブ目的の洗顔剤などだけが、化粧品に含まれるマイクロプラスチックだと誤解している人がまだまだ多い。

そんなものは、マイクロプラスチックのごく一部に過ぎない。他に多くのマイクロプラスチックが、柔軟剤や洗剤、ペンキ、化粧品、農薬、インクなどに使われている。

第4弾↓
https://youtu.be/l10CWhy3dTg
過去の放送はこちら↓
第1弾↓
https://youtu.be/lvtVSkBg4gs
第2弾
https://youtu.be/c_t2mVtOKlc
第3弾
https://youtu.be/Z8-bH7j8etk