飲料メーカー、再生PETの調達に苦労

米カリフォルニア州の飲料メーカーは、再生PET樹脂の調達に苦労しているそうだ。カリフォルニア州では、来年(2022年)までに使用済み樹脂(post-consumer recycled resin:PCR)を少なくとも15%以上使用したボトルを使うことが定められている。しかし、コカコーラなど多くのボトラーがその基準をまだ満たしていないという↓

https://www.wastedive.com/news/california-plastic-beverage-recycled-content-coke-pepsi-nestle/607408/

再生PET樹脂は、ランニングショーツや靴などの材料としても引き取られているため、ボトラーは買い負けているようだ。さらに、同記事によると、コカ・コーラノースアメリカのPCR率はわずか10%だ。これはカリフォルニア州の基準も満たしていない上、2030年までにすべてのパッケージに50%のリサイクル材料を使用するという目標をもはるかに下回っている。

米コカコーラは2018年1月、2030年までには同社のペットボトルや缶などの容器相当量を100%回収し、リサイクル素材の含有率を平均50%のペットボトルを作ると発表していた。

日本のコカコーラも似たようなビジョンを発表したが、微妙にトーンダウンさせたものだった。しかも日本政府は、そのような達成すべき明確なPCR率目標を決めていない。プラスチック資源循環戦略には、単に「2030年までに再生利用を倍増」という曖昧な目標が設定されているだけだ↓

https://www.env.go.jp/press/files/jp/111746.pdf

米コカコーラが、同社の2030年ビジョンを達成しようと思えば、アメリカ全体でデポジット制度にしないと無理ではないだろうか。

日本企業も最近サーキュラーエコノミーを意識して、再生樹脂利用に前向きだ。いろいろ発表しているが、おそらく国内よりも海外を意識してのことだろう。

カリフォルニア州の基準を満たし、来年、同州に飲料を輸出できる日本のボトラーは何社あるだろうか?

目先の回収費用を惜しんで、ペットボトル回収などをいつまでも自治体任せにしているようでは、日本の飲料メーカーはやがて海外へ飲料を輸出できなくなる。質の高い再生樹脂の調達が難しくなるだろう。

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カナダBC州、EPRおよびデポジット対象容器を拡大

カナダ・ブリティッシュコロンビア州では、リサイクルを進めるための5カ年計画の一環として、電気自動車のバッテリー、マットレス、使い捨て燃料キャニスター、消火器をリサイクルの対象とするそうだ。

また、ソーラーパネルや、多くの種類のリチウムイオン電池、電気自動車充電器、電子タバコなど多くの電子製品も、拡大生産者責任(EPR)戦略に追加する。

同州は2004年以降、包装や紙、飲料容器、多数の電子機器、電球、タイヤ、自動車用オイル、不凍液、および塗料などをEPRの対象にしていたそうだが、今後一層EPRを拡大する。

たとえば、

・2022年2月以降、飲料容器のデポジット制度の対象を拡大し、ミルクおよびミルク代替容器を含め、年間最大4,000万個の容器をリサイクルする

・2023年1月より、業界が資金提供する住宅リサイクルプログラムを通して、リサイクルできる使い捨て製品(使い捨て食器、カトラリー、マドラー、サンドイッチバッグなど)の数を拡大する

など。

<出所>

https://news.gov.bc.ca/releases/2021ENV0052-001767

ペットボトルの小型化が止まらない 飲みきりサイズって必要?

1996年4月1日、1リットル未満のペットボトルの自主規制が解禁された。それ以来、500ミリリットルが一般的なペットボトルのサイズになった。

それさえ苦々しく思っていたのに、徐々に350や270などが増えてきて、ついには200ミリリットル未満の超小型のコーヒーボトルやお茶ボトルまで登場した。

缶のシェアを奪うためペットボトルが小型化しているようだ。

脱プラの影響でペットボトルが缶に切り替わりつつある、などという話もあるが、これだけ超小型のペットボトルが増えると、缶が駆逐されそうだ。

195ミリリットルなどのような飲みきりサイズは、ペットボトルである必要はないと思うが、この程度のサイズでもキャップがほしい人はいるのだろうか?

回収は自治体にまかせ、散乱したらボランティアにまかせ、メーカーはボトルに「リサイクルしてね」と書いたラベルを貼るだけ・・。散乱するのはきちんと回収に出さない消費者の責任だと言わんばかりだ。

かつて散乱を気にして自主規制していたメーカーたちだが、今、たがが外れているように見える。これでは、リサイクルが大量生産大量消費の免罪符になっているといわれても仕方がないだろう。

他の多くの先進国では、メーカーはデポジット制度で回収・リサイクルの責任を果たすが、日本では回収責任さえも免除されている。日本のような環境後進国でモノを売るメーカーは、さぞ笑いが止まらないだろう。

ペットボトルや缶、コンビニやカフェのプラカップなどを対象に、国は「使い捨て」を規制をすべきだ。

ザッと調べたところ、一般的なお茶やコーヒーで200ミリリットル以下のものは下記のものが見つかった。

サンガリア おいしいお茶 190mL
コカコーラ ヨーグルスタンド 190mL(これはお茶というよりヤクルトのようなもの?)
伊藤園 抹茶(加糖と無糖の2種) 190mL
フレッシュ 濃厚抹茶 190mL

サントリー 伊右衛門 お茶どうぞ 195mL
コカコーラ ジョージア(ブラックと微糖の2種)195mL

サンガリア あなたのお茶 200mL
伊藤園 緑茶 お茶体験 200mL

270ミリリットルから280ミリリットルまでのお茶やコーヒーのペットボトルは、さらに多い。特に伊藤園とコカコーラが多いようだ。

ケベック州、来秋からデポジット制度を拡大

カナダ・ケベック州のデポジット制度が、2022年秋から段階的に拡大される。

日本ではなぜかデポジット制度というと「ドイツ」の話がすぐに出るが、ドイツより実はカナダの方が、デポジット制度の歴史が長い。

ちなみに、欧州がEPR(拡大生産者責任)と言い出すよりずっと前から、カナダでは「スチュワードシップ」(EPRと似ているもの)がかなり定着していた。

カナダのデポジット制度は、州により少しずつ対象や方法などが異なり、わかりにくいためか、日本ではあまり有名ではない。しかし、牛乳パックまで対象にしている州もあるほど熱心な州も多い。

その中で、ケベック州はこれまであまりデポジット制度対象容器の種類が多くなく、熱心ではなかった。対象はワンウェイのソフトドリンクとビールの容器のみで、水やワイン、スピリッツ、ジュース(果汁100%)、牛乳など乳製品の容器は対象外。

ワンウェイのガラスびんは450mL以下のみ対象だった。

しかし、来年秋から対象を拡大する計画だ。

「100ミリリットルから2リットルのサイズのすべての容器は、金属、プラスチック、またはガラス製のものを含め、デポジットの対象となります。ワインとスピリットのボトルは、それぞれ0.25ドルで交換できます。他のボトルは$ 0.10」とのこと。

これまで返却はスーパーなど小売店だったが、小売店のみではこれだけ多くの容器を回収できないため、デポ(専用のデポジット対象容器回収所)も開設する計画だ。

環境保護団体は、この決定を「大きな前進」であると称賛しているとのこと。

<出典>

CBC(2021.8.18)Quebec aims to double recycling capacity with machines that accept wine bottles, cartons and plastic

https://www.cbc.ca/news/canada/montreal/glass-consigne-1.5445587

オランダ、2023年から缶もデポジット制度の対象に

これまでオランダは、大容量のペットボトルなどプラスチックボトルのみを対象にデポジット制度を実施していた。そのため、デポジット制度実施国は?と聞かれた時に、オランダを実施国に入れるべきかどうか、いつも悩んでいた。

しかし、オランダ政府は昨年4月末、今年の7月1日からデポジット制度を拡大し、1リットル未満のプラスチックボトルも制度の対象に拡大すると発表した。

https://www.government.nl/ministries/ministry-of-infrastructure-and-water-management/news/2020/04/30/deposit-on-small-plastic-bottles-to-reduce-street-litter

金額は、デポジットもリファンド(返金)も15セントだ。

実際に7月からデポジット制度が拡大されたかはよくわからない。もしかすると、新型コロナ感染禍の影響で遅れているかもしれない、と思っていたところ、こんなニュースが報道された。

オランダの農業大臣が、ごみを減らすためにパッケージとボトル、ソフトドリンク缶、紙容器に少額のデポジットをかける法案を作っているというのだ。

また、電子機器にもクレジットを付けるか、またはバウチャーを発行するとのこと。

オランダのソフトドリンク缶は、2022年末までにデポジット制度の対象にすることが既に発表されているので、いずれアルミ缶以外にもさまざまな容器包装が、デポジット制度の対象になるかもしれない。(もしかすると、缶以外はデポジット制度ではなく、リファンドのない「投げ捨て税」のようなものかもしれない)

缶飲料に関しては、2022年12月31日までに缶飲料メーカーの責任で少なくとも15セントのデポジットをつけることが決まっている。

https://business.gov.nl/amendment/deposit-on-beverage-cans/

水やソフトドリンク、ビール、その他のアルコール飲料の缶が対象だ。

スーパーは缶(ペットボトルなどデポジット制度対象容器も)を回収しなければならないということなので、多くのスーパーにデポジット機能付きの自動回収機が設置されることになる。小規模小売店やホテル、カフェなどは回収が免除される。

ようやく2023年からオランダも他の多くの国々と同様のデポジット制度が開始されるようだ。

迷惑なのはどっち?自販機横回収ボックスのゴミ箱化

自動販売機横の回収ボックスに目的物以外のごみが三割ほど混入しているという。

確かに、レジ袋などがヒラヒラ落ちていると拾ってゴミ箱に入れたくなる。あいにく近くにゴミ箱がなく、自販機横に回収ボックスがあれば、そこに入れたくなるのがフツーの感覚だろう。落ちていたごみを拾って、自宅まで持ち帰りたい人はいない。

自販機で買った飲料をポイ捨てする人も多いから、自販機があるせいで迷惑している人が多い。自販機でペットボトルを買い、自販機前に立っている飲み干している人など見たことがない。たいていは持ったまま立ち去っている。なかにはポイ捨てする人もいるだろう。落ちている他のごみをたまに回収ボックスに入れてもよいではないか、と私などは思うのだが、自販機設置者はそうは思わないようだ。

異物が混入すると、入りきらない容器がどんどん周りに捨てられ散乱を招く、と全清飲は心配してくれるが、それならばそもそも自販機など置かないでほしい。

自販機を設置する人や飲料メーカーは自販機によって儲けられるが、その近隣の人たちの多くはポイ捨てされた飲料容器に迷惑している。回収ボックスに三割程度他のごみが混入する程度は、許容してほしいと思う。

記事によると、

「海中に漂うPETボトルなど海洋ごみは私たち日本人が出した物なのか、世界から流れてきているのか分かりませんし、どのように排出されたものが、どのような経路で海に流れ出すのかなども解明できていません」

とのことだが、海岸にも街にも川にも、しっかり日本のメーカーのラベルのついたペットボトルが多数落ちている。

「ゴミ箱じゃないよ。リサイクルボックスです」という言葉に、わかってるよと思いつつ、少々ウンザリする。

自販機を置くならば、デポジット制度で容器を回収すべきだろう。その方が、回収ボックスを置くよりもずっと回収効果が高い。「ペットボトルの100%有効利用を目指す」というのが本心ならば、すぐにデポジット制度を採用すべきだ。

<参考>

「自販機横のボックスは、ごみ箱じゃない」ペットボトルの100%有効利用を目指して↓

https://gyoppy.yahoo.co.jp/featured/152.html?cpt_n=mailmaga&cpt_m=em&cpt_s=369_1&cpt_c=&cpt_k=ang_252390_159721930_20210811

日本初、京都市内に量り売りスーパー誕生 デポジット制容器も導入

本日(2021.7.31)京都市上京区に量り売りで販売するスーパーがオープンした。「斗々屋(ととや)京都本店」だ。

全部で600から700種類の商品を扱っているとのこと。ゼロ・ウェイストを目指している。

小規模の店で一部商品(ナッツ類など)のみ量り売りにしている店はこれまでもあったが、この規模のスーパーで量り売りを中心に販売する店は全国で初めて。商品は、持参した容器や店にあるデポジット(保証金)制のリユース容器を使って購入する。

容器の重さを量ると、重量が電子的に記録されたタグがでてくる。それを容器に貼ると、商品の重さを測定した際に、自動的に容器の重さが引かれる仕組みだそう。この会計システムは寺岡精工が担当した。

https://www.teraokaseiko.com/jp/news/press-release/2021/20210728085927/

容器を持参しなくても、デポジットを払えばリユース容器を借りられるのはとてもありがたい。

ゼロ・ウェイストレストランも併設され、オーガニックの全粒粉を使ったうどん(パスタ?)などもあるようだ。

今度関西へ行く時には、容器を何種類も持参して、ぜひ立ち寄ってみたい。

<参考>

朝日デジタル「ごみゼロをめざすスーパー開店 「日本初」、京都に」↓

https://digital.asahi.com/articles/ASP7Z5H4RP7ZPLBJ001.html?_requesturl=articles/ASP7Z5H4RP7ZPLBJ001.html&pn=8

キリンとローソンも0.2円でペットボトル回収、実証実験開始

キリンホールディングスとキリンビバレッジとローソンは、ペットボトル減容回収機によるペットボトル回収の実証実験を、7月15日からローソン横浜新子安店で開始するそうだ。

ペットボトル5本でPontaポイント1ポイントが付与されるとのこと。

1ポイントが要らない人は、その分の1円を国土緑化推進機構に寄付することができる。

セブン・イレブンの自動回収機も1本当たり0.2円だから、金額は同じだ(でも回収機の構造が多少セブンのとは違っているようで、こちらの機械ではペットボトルがノシイカのように圧縮される)。

海外のデポジット制度による飲料容器の自動回収機でも「寄付」を選ぶことができる。もちろん、デポジット制度による回収であれば、最低でも1円などという低い金額ではないが、結構寄付を選ぶ人も多いと聞く。

ペットボトルを使ったことによる罪悪感が、寄付することで帳消しになる気がするするから、寄付はよいアイディアだと思う。

しかし、1本0.2円で散乱ごみは減らない。メーカーは「ボトルtoボトル」のために質のよいペットボトルが必要なのであれば、潔くデポジット制度をやればよい。そうでなければ、ペットボトル飲料など売らないでほしい。

やはり自治体はペットボトル回収からもう手を引くべきだ。自治体が手を引けば、メーカーももっと回収に本腰を入れるのではないだろうか。5本も売っておいて、たった1円で回収しようなどというのは、メーカーは虫がよすぎる。

<キリンとローソンの自動回収機についての参考>

食品産業新聞社「キリンとローソンがペットボトル回収を促進、独自の回収機を店頭設置、飲料業界はプラスチック循環を加速」↓

https://www.ssnp.co.jp/news/beverage/2021/07/2021-0716-1812-16.html

中国・湖北省、農薬包装ごみをデポジット制度で回収

湖北省の一部地域で、農薬の包装ごみをデポジット制度で回収する実験を始めているらしい。

これまで農薬の包装ごみが問題になっていたとのこと。確かに農薬袋は、油断すると風で飛んで川に落ちたり、置いている間にちぎれて破片化したりしそうだ。

私は中国語が読めないのではっきりしたことはわかりませんが↓

https://mp.weixin.qq.com/s/UtdRjxKRLjc4VGORVk_dgA

産業界の反対が強いため、日本でデポジット制度は広まらないが、昨日新法成立後にNPOによってだされた共同提言には、「デポジット制度」の文字があった。

共同提言↓

アフリカ・セーシェル、デポジット制度開始

アフリカのセーシェル共和国でもデポジット制度が1月18日から開始された。

制度自体は2018年から始まる予定だったようだが、実施が遅れていたとのこと。

1月18日から輸入アルコールのボトル(ビール、ワイン、スピリッツなど)に0.10ドルのデポジットが適用されることになった。

飲み終わった後、ボトルを返却すると、0.05ドル返金される。

セーシェル共和国の地元メーカーは、既に自社のガラスびんを自主的なデポジット制度により回収していたため、今回の強制デポジットは適用されない。

<出所>

Seychelles News Agency(2021.1.15)Deposit on bottles of alcohol to go into effect in Seychelles on January 18

http://www.seychellesnewsagency.com/articles/14154/Deposit+on+bottles+of+alcohol+to+go+into+effect+in+Seychelles+on+January+