相模原市の最終処分場見学会に行ってきた

相模原市の最終処分場見学会は人気が高い。先着順での受付だが、前回はダメだったので、今回は申込み開始直後に申し込み、参加できた。

麻溝公園第3駐車場に集合し、埋立地と浸出水処理施設、そして「ノジマメガソーラーパーク」の3カ所を約1時間かけて見せてもらった。

今使っている埋立地はあと10年でいっぱいになるとのこと。既に次の場所を検討しているそうだが、詳しい話はなく、残念。次はどこなのだろう?

相模原市はガス化溶融炉なので、最終処分場に埋め立てているのは、スラグ、飛灰、ガラクタ(溶融できなかったもの)の3種類だ。スラグは、基本的には公共事業で路盤材として使用するそうだが、残りは埋め立てられているそう。

現在は二期目の整備地に埋め立てている。一期目は既にノジマ電器に貸し出され「ノジマメガソーラーパーク」になっている。パネル数は7688枚。約500世帯分の電気をまかなう予定だったが、調子がいいので約600世帯分の電気を生み出しているらしい。

FITのソーラー買取額がまだ高い時に作ったので、それなりの収入になっているそうだ。しかし、買取価格が下がったため、二期目の整備地はソーラーはダメだろうとのこと。

一期目は今と違う方式でごみを埋め立てていたそうで、ガス抜きの管がパネルの横に見えた。まだメタンガスなどが出ているようだ。

できれば次の最終処分場は作らずに、なんとかごみを減らして(ゼロ・ウェイストを目指し)、今のところをできるだけ延命して使ってほしい。

米国「プラスチック汚染からの脱却法」

アメリカでプラスチック汚染からの脱却法の法案が現在、上院財務委員会に付託されているという。

どうなるか楽しみだ。もし、この法案が通過したら、アメリカは変わる。

もともとはジェフ・マークリー上院議員とアラン・ローウェンタール議員によってトランプ時代に提出された。しかし、通るはずもなく、2021年3月に再提出された。その後どうなったのかわからず、気になっていた。

この法案の画期的なところは、自治体レベルではなく、国全体での廃棄物規制が実現されること。しかも、画期的な規制だ。

主な骨子は次の通り。

1.プラスチック製容器包装の拡大生産者責任プログラム(EPR)

2.飲料容器のデポジット制度を全国10セント(容器1個当たりの保証金額)で導入(アメリカでは確か既に10州で実施されているが、まだ5セントの州もある。5セントでは効果が薄くなっている)

3.再生材利用の義務化。2040年までに再生プラスチックを最低80%含有させること

4.プラスチック製造施設の許可の発行に3年間のモラトリアムを導入することで、プラスチック生産を大幅に削減する

この法案は、化学工業会などから猛反対されているようだが、もしこれが通ればアメリカにも欧州並みの規制ができることになる。

<参考>

https://www.wasteinfo.com/news/wbj20220603A.htm?eType=EmailBlastContent&eId=429de508-61ac-4e8b-88de-f89b0db8c971

今日は香り警報発令。どうしよう?タマネギ

窓を開けた途端に、飛びきりひどい柔軟剤臭。香り警報を自ら発令して、今日は窓開けを諦めた。

これから暑くなると、窓を開けて匂いに耐えるか、それとも温暖化のことなど考えず、クーラーのスイッチをいれるか、の二択だ。

やれCO2削減だ、バイオマスだ、SDGsだという前に、香り付き製品の製造・販売を禁止してほしい。特に香りが持続するように設計された化学兵器のような柔軟剤や洗剤をすぐさま全廃すべき。

花王やライオン、P&Gは一体何を考えて、こんな健康を害すような製品を作っているのか。すぐさまやめないと、日本人はみな病気になってしまう。

こんなひどい製品を作っているメーカーや、それを認めている政治家は、きっと自分の家ではこのような製品を使っていないのだろうなぁ。そして窓を閉めきって、クーラーをガンガン使っているのでは?

昨日からベランダで箱買いした有機のタマネギを干している。近隣から漂ってきた香りのマイクロカプセルがタマネギに大量に付着しただろう。皮を厚くむけば、食べられるかな?心配だ。洗剤メーカーにタマネギ代を弁償してほしい。

相模原市、清掃工場の砂から金と銀。小型金属回収場所が少ないせい?

相模原市の一部の清掃工場で行っているごみの「砂を使った高温の蒸し焼き」処理法。その砂に電子機器の貴金属などは堆積するため、砂から金と銀がそれぞれ15キロずつ計約30キロが集まったそうだ。

電卓やゲーム機の基板などに使われていたものだとのこと。

相模原市では、小型金属の回収場所がきわめて少なく、広い市内にたった23箇所しかない。そのため多くの市民が小型金属を燃えるごみに出してしまうからだろうか?

しかも、この小型金属の回収ボックスは全国統一なのだろうが、かなり小さい。たとえば、少し大きめのデジタル体重計などは入られない。30センチ×15センチの投入口に入るものでなければ持ち込めないのだ。

このニュースは、小型金属は都市鉱山なのだから、もっと回収を真面目にやって、金銀以外の金属も回収するべきだ、ということの証拠ではないかと思う。

<参考>

テレ朝「ゴミ“蒸し焼き”で金銀“取り出し” 相模原市が使う特別な「焼却炉」その仕組み」↓

https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000256636.html

仏コカコーラ、飲食店内はガラスびんに切り替え。英コカコーラ、ひも付きキャップに

欧州のコカ・コーラは環境に配慮し始めたようだ。

フランスのコカ・コーラユーロパシフィックパートナーズ(CCEP)は2022年末までに、フランス国内のホテルやレストラン、カフェで提供する容器に入ったすべての飲料を詰め替え可能なガラスビンに変更するそうだ。

https://www.packaginginsights.com/news/coca-cola-france-moves-all-packed-beverages-to-refillable-glass-bottles-in-hospitality-sector.html?utm_source=ActiveCampaign&utm_medium=email&utm_content=24+May+%7C+Behn+%2B+Bates++zero-hunger+concept+-+Coca-Cola+France+s+refillable+bottle+transition+-+IFFA+2022%3A+Amcor+bends+to+global+market+challenges&utm_campaign=2022-05-24+Daily+Newsletter+PI&eType=EmailBlastContent&eId=45c3773d-658e-490b-810b-244a82d384a4

また、EUでは2024年7月3日以降、3Lまでの飲料容器は開栓後もプラスチック製のキャップはボトルにしっかりと取り付けたままにする必要がある。キャップがペットボトル本体から離れてはならない。

そのため、EU域内で販売する各メーカーは対策しているが、コカ・コーラはイギリスでも同様に対策をとるようだ。英国全土で、テザーキャップに切り替えることを発表した。

https://www.packaginginsights.com/news/coca-cola-lightens-environmental-impact-with-new-neck-design-and-attached-caps-for-pet-bottles.html?utm_source=ActiveCampaign&utm_medium=email&utm_content=18+May+%7C+Coca-Cola+s+lightweighted+bottle+necks+and+attached+caps+-+EuPC+annual+meeting+preview+-+WPO+publishes+Waste+Stream+Mapping+Guides&utm_campaign=2022-05-18+Daily+Newsletter+PI+%28Aicomp+Webinar%29&eType=EmailBlastContent&eId=390b7250-4988-4648-b160-ed8a95c26565

有機フッ素化合物のパンフレットがわかりやすい

NPO法人 ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議が有機フッ素化合物(PFAS)のパンフを作り、公開している。

15頁もあり、なかなか詳しいしわかりやすい。

欲を言えば、化粧品の部分をもう少し詳しく書いてほしかった。

「化粧品には PFAS を含む 成分が約90種類ある」とのことだが、最も多く使われている成分の表示名をいくつか列挙してあれば、もっとよかったのにと思う。

日本も一日も早く「PFOS・PFOA のみならず、全ての PFAS を対象とする規制を導入」してほしい。

以下は、2023年6月28日に一部改訂しWeb用に再構成したもの↓

<関連記事>

リコーの感熱紙はBPAもBPSも使ってないらしい

感熱紙のレシートの表面にはできるだけ触れないようにしていた。

ビスフェノールAかまたはビスフェノールSのどちらかが使われているので。

たまたま調べていたところ、リコーがフェノールフリー化したという2020年10月のプレスがあった。

2021年春以降に国内で販売する感熱紙を順次フェノールフリー化していくとのこと。

現在2022年春だから、もう既にほとんど置き換わったかも?それならば、とてもうれしい。

しかし、置き換わったリコーの感熱紙と、置き換わっていない他社の感熱紙をどうやって見分けたらよいのか?

アメリカでは青っぽい色のレシートがフェノールフリーのようだが、日本ではどうなのだろう?

もう1つ、盲点があった。

今までは、感熱紙のレシートや航空機のチケットだけ注意していたが、ラベルはノーマークだった。しかし、食品のパックなどに貼られているラベルも感熱紙とのこと。

商品ラベルにベタベタ触ることは少ないかもしれないが、宅配便などに貼られている光沢のあるシールは無防備に触っていた。あれも感熱紙だろうか?

リコー↓

https://jp.ricoh.com/release/2020/1008_2

マイクロプラは、人獣共通感染症の原因となる寄生虫の「運び屋」

以前から、マイクロプラスチックが病原菌や化学物質のイカダ(運び屋)になっていることが指摘されていた。大腸菌や化学物質などがマイクロプラスチックに付着(化学物質の場合は吸着)し、移動しているということだった。

今年4月、米カリフォルニア大学の研究者らがScientific Reportsに発表した研究によると、人間や動物の健康に危険性のある陸の寄生虫が、海を浮遊するマイクロプラスチックに付着し、移動している可能性があるそうだ。

原虫は、ビーズよりも繊維状のものの方に付着しやすいとのこと。つまり、合成繊維の衣類から漏れ出すファイバーは寄生されやすいということだ。

動物プランクトンや魚介類が、原虫付きのマイクロプラスチックを誤植すると、食物連鎖で人間にも影響がありそうだ。

詳しくは↓

「健康に危険をもたらす寄生虫がマイクロプラスチックに付着して海を移動している可能性、カリフォルニア大学研究チーム報告」(日本語)

https://dime.jp/genre/1386669/

scientific reports(英語)

https://www.nature.com/articles/s41598-022-10485-5

ティーバッグをポリ乳酸に変えたら脱プラになる?

今年からフランスではプラスチック製のティーバッグを禁止した。

代わりに、フランスでどんなものが出回るようになったか気になるが、有名なマリアージュ フレールのティーバッグは以前からコットン製だったようだ。

日本では、伊藤園がお茶のティーバッグをポリ乳酸に変えたというニュースがあった↓

https://www.itoen.co.jp/whatsnew/detail.php?id=25492

たった1個の紅茶のティーバッグから100億個以上のマイクロプラスチックがでることが、広く知れ渡ったため、素材を見直したのだろう。

ポリ乳酸なので、体内でポリ乳酸のマイクロプラスチックが本当に分解するかは疑問だが、変えないよりはマシか。

普通のポリ乳酸は、60度くらいまで温度が上がるように管理された産業用堆肥化施設でならばゆっくり分解する。体内では60度にならないが、改質剤で分解しやすいように作られているならば分解するのだろうか?

今度、我が家のコンポストにこのティーバッグを埋めて、何ヶ月で分解するか試してみたい。

パッケージの外箱にはFSC認証紙を採用したそうだから、一定の環境配慮はしているようだ。

しかし、このポリ乳酸は、おそらく遺伝子組み換えのトウモロコシが原料ではないかと少々不安になる。

イギリスのCLIPPER(クリッパー)は、遺伝子組み換えでない原料を使ってティーバッグを作っているそうなので、それが本当ならばその方が安心だ。

また、日東紅茶はティーバッグではなく、プラ製のパッケージだけ変えたようだ。

これはこれで「減プラ」の見地からは素晴らしいが、ティーバッグの素材も早急に見直してほしい。

日東紅茶↓

日本のプラスチックリサイクル率は4.5%、アメリカは5%

2021年に発表された『2020年 プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の状況』(一般社団法人プラスチック循環利用協会)を見ると、日本のプラスチック再生利用率(マテリアルリサイクル率)は20%だ。

このうちの42.7%(74万トン)はプラ屑として輸出され、35.8%(62万トン)は再生原料※として輸出されている。18.7%(32万トン)は国内で再生製品に循環利用されていて、残りの2.7%(5万トン)は廃ペットボトルが再生繊維などにリサイクルされているとのこと。

国内樹脂製品消費量は841万トン、廃プラ総排出量は822万トンだ。

つまり、国内でマテリアルリサイクルされている分は全体の4.4 or 4.5%しかないということだ。

少々ショッキングな数字だ、と思っていたところ、アメリカのプラスチックリサイクル率は5%という記事があった↓

https://grist.org/accountability/the-us-only-recycled-about-5-of-plastic-waste-last-year/?eType=EmailBlastContent&eId=3d9bde94-8de8-49cd-adae-26fc984f77fc

いずこも、プラスチックのリサイクルは大変そうだ。

やはり使わないのが一番!

※再生原料とは、ペレット、インゴット、フレーク等のこと。